書籍・雑誌

2012年11月24日 (土)

ろりとぼくらの

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クジラックス著『ろりとぼくらの。』が届きました。美麗な表紙、デビュー以降4年間の結晶がギューギューに詰まった内容。感慨深いものがあります。表紙のポッチにティンときた人は是非読んでみてください。

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2010年4月13日 (火)

珈琲時間

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豊田徹也著『珈琲時間』を読んだ。奥付を見ると2009年12月22日初版発行、2010年3月1日第三刷発行とある。本は初版に価値があると見る向きは多く、僕もその一人なのだが、版を重ねたものにこそ喜びを感じるときがある。豊田氏の前作『アンダーカレント』はもちろん発売直後に購入、初版で入手した。それは、失礼ながらすぐ絶版になると踏んだからだが、この漫画の存在を知る人は意外と多かったようで、海外メディアで絶賛された追い風も手伝って一年後に増刷と相成った。

『アンダーカレント』が長編映画だとすれば『珈琲時間』は短編映画のオムニバスそのもの。キーワードとなるコーヒーが作中で重要な役割を果たす話は、全編を通して1本…ひいきめに見ても2本といったところなのだが、そんなことを忘れるほど印象深いカメラワークが光る。そして最終話でモレッリ監督が笑いながら言い放つセリフ(泣いた人はいるだろうか?僕は泣いた)、これでこの漫画は名作の仲間入りだ!と思った。

夢を追いかけよう!と皆が声高に叫ぶ中、儚き人生の慰めになるものとは何か?を慎ましやかに考察する心憎い一冊。おススメです。

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2009年12月29日 (火)

音楽は自由にする

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坂本龍一の自叙伝『音楽は自由にする』を読んだ。タイトルの『Musik macht frei』はアウシュビッツの門にある『Arbeit macht frei(働けば自由になれる)』からだろう、本書の内容とはほとんど関係ないあたりがかえって意味深だ。リアルタイムでYMOやサウンドストリートを聴いて彼のインタビュー記事にも目を通していた自分にとって目新しいものではなかったが、ニューヨークへ移住して以降の活動をまったくフォローしていなかったので後半1/3は楽しく読めた。

全体の長さからしても、音楽や生活や人間関係に関して詳細な事柄を語っている訳ではなく、時系列に沿ってざっと話してみた総論的な印象はあるものの、坂本龍一の人となりはよくわかる。彼は物静かで理知的で繊細で神経質といった一般的なイメージがあるけど、粗野で無計画でわがままでカッコつけたがりで目立ちたがりで破壊的と、その本質はラジカルそのもので、人間面でのネガを全て帳消しにできるほど巨大な才能を持った男…僕がそれにやっと気がついたのは、テラピンから『Neo Geo』というアルバムをリリースして彼が世界へ出て行こうとした時だった。

興味深いのは「自分はこれ以上ないっていうぐらいポップな曲を作ってるのに、リスナーもレコード会社もポップじゃないと言う。アタマにきたからポップスをやめてクラシック路線にした」というくだり。YMOの盟友・細野晴臣と高橋幸宏が極上のポップス語法を身にまとっているのに対して、自分はクラシックと現代音楽の語法しかなくポップスの素養がないと常々コンプレックスを感じていた坂本氏が、それなら自分のやりやすい形で音楽表現をやろうと決意したわけだが、結局それで何の問題もなかったのだから面白い。

250ページで1700円とやや高めの価格設定なので積極的にはお勧めできないが、興味のある方はちょこっと立ち読みでもしてみてください。

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2008年10月21日 (火)

ヒットこそすべて

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朝妻一郎著『ヒットこそすべて』を読んだ。日本の音楽界を知る者でこの名前を知らない人はいないと思うが、ポピュラー音楽界の動向を音楽出版社の人間としての見地から語った一冊。この本はヒット曲の作り方を教えるものでもなければ、ヒットしない曲をこき下ろしているわけでもない。これまで知られてこなかった音楽出版社とはどのようなものであるのかを歴史(時間軸)に沿って紹介した本だ、と言えば分かりやすいと思う。

特に興味深いのはティンパンアレイに関する記事で、1890年から現代に至るアメリカの音楽出版業界の隆盛がたいへん良くまとめられており、1910年代ラグタイムやブルーズの勃興、1920年代ジャズエイジ、1930年代映画音楽界の侵攻、1950年代ロックエイジと、音楽がスタンダードから消耗品へと移り変わる様子、時代の流れに翻弄されながらも利益を確保しようと努力を続ける音楽出版社(と音楽家)の姿をリアルに描き出している。

ミュージシャンをスターにしてレコードを売るのがレコード会社であり、良い楽曲をスタンダードにすることが音楽出版業の使命だと言う朝妻氏は、音楽著作権は海外に於いて最も優良な資産と見なされているのに対し日本ではその認知が非常に遅れていることを憂いて今も啓蒙に励んでいる。

本のタイトルは挑発的だが、ヒットしなければどんなに素晴らしい曲だろうと多くの人の耳に届かずに終わってしまう。自分が良いと信じた楽曲をいかに売り出してヒットさせるか、どのようにプロモーションするか、様々な事例が紹介されており、その根底には朝妻氏のポップスに対する深い愛情が感じられる。是非ご一読を。

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2008年9月 2日 (火)

聖地ニューオリンズ

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外山 喜雄・外山 恵子共著『聖地ニューオリンズ聖者ルイ・アームストロング』を読んだ。良かった!何と言っても本文のほとんどが写真で埋め尽くされており、思い切り文章が少ないのが素晴らしいw
こんな本、始めてみた。

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2008年7月 7日 (月)

新・萌えるヘッドホン読本

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おれはもうダメかも。てゆうかダメすぎ。

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2008年4月 8日 (火)

ライトノベル

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支倉凍砂の『狼と香辛料』を読んだ。ええ歳こいてラノベかよ!と言われても、「おっさんの着ぐるみを着た子供」と評された僕なので気にしない。中世風の世界を舞台に、麦に宿る豊穣の神(狼の化身)と若い行商人の道中を描いた物語で、とても面白い。銀貨の謎は巧妙に仕組まれていて十分楽しめるし、クライマックスも読者に切り札の存在を忘れさせておく周到さは買える。タイトルの香辛料が登場するのは最後の最後で、ストーリーの続きをさりげなく暗示させる上質な締めくくり。
展開上問題があるのは、敵役の正体がいまいちドラマチックに演出できなかったことだろう。主人公である行商人との間柄が物語の冒頭でわずかに触れられたに過ぎず、あまりにも印象が薄くて、その名前が明かされたところで「…誰だっけ??」とページをめくって探してしまった。

最大の欠点は挿絵だ。表紙絵は大変美麗なのだが、本編の挿絵がショボイ。カラー口絵も、もうチョイ頑張って欲しいものだ。これはラノベ全般に言える欠点だが、挿絵をあまりにもおろそかにしすぎている。製作サイドが、物語世界を構成する重要な一部とは認識していないのだろうか、あるいは、所詮ラノベだからこんなもんでいいとタカをくくっているのだろうか。だとしたら、それは大きな間違いだ。下手な絵を添えるぐらいなら、口絵も挿絵もなくしたほうがよほど物語に没入できるというものだ。

無名に等しいイラストレーターにもチャンスを与えるラノベの功罪は相半ばであろうが、表紙絵と挿絵とを比較して報酬額の差が20倍もあっては絵描きとして力の入れようがないではないか。もっとも、そういう手間の省き方、言い換えればコストの削り方がラノベたる所以なのだろうが…改善を強く望みたい。

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